「営業がうまくいかない」「自分に営業は向いていないのでは?」――そんな悩みを抱えている方へ。
実は、営業職こそMBTI診断で自己理解を深めることが、成果アップの大きなカギになるのです。
本記事では、MBTI診断がなぜ営業に役立つのかを明らかにしながら、16タイプそれぞれの営業スタイルの特徴と強みを簡潔に紹介。詳しい分析記事へのリンクも掲載しているので、自分のタイプを知ったうえで読み進めていただけます。
MBTIとは何か?なぜ営業職に活用できるのか?
MBTIの基本概要
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、人の性格を16タイプに分類する心理テスト。
以下の4軸により、自分の傾向を把握できます。
軸の名称 | 特徴 |
---|---|
外向(E) / 内向(I) | 人との関わり方、エネルギーの向け方 |
感覚(S) / 直観(N) | 情報の受け取り方 |
思考(T) / 感情(F) | 意思決定の軸 |
判断(J) / 知覚(P) | 行動スタイルやスケジュール感 |
組み合わせにより、INFJやESTPなど16種類の性格タイプが存在します。
営業にMBTIが有効な理由
営業とは、「商品を売ること」ではなく「人と向き合うこと」。
自己理解と他者理解が不可欠な職種です。MBTIを使えば、以下のような営業活動に役立ちます。
- 自分の得意な営業スタイルを理解し、強みを最大化できる
- クライアントのタイプを見極め、最適なアプローチができる
- チーム内のコミュニケーションや役割分担をスムーズにできる
【タイプ別】MBTI×営業の特徴と活かし方
ここでは、16タイプを簡潔に紹介します。詳しい解説記事もご用意していますので、リンク先でご自身のタイプを深堀りしてみてください。
ISTJ(管理者タイプ):堅実で信頼感のある営業マン
- 特徴:計画的で責任感が強く、契約後のサポートも抜群。
- 向いている営業:法人営業、保険営業など、信頼ベースの長期関係型。

ISFJ(擁護者タイプ):顧客思いで丁寧な対応が光る
- 特徴:聞き上手で、顧客の小さな変化にも敏感。
- 向いている営業:ルート営業、フォロー重視の営業。

INFJ(提唱者タイプ):理念と信念で人を動かす営業
- 特徴:深い洞察力と共感力で、顧客の“本音”に刺さる提案が得意。
- 向いている営業:コンサルティング営業、人材紹介など。

INTJ(戦略家タイプ):ロジカルで信頼感のある提案型営業
- 特徴:分析力と構造化された提案が強み。説得力がある。
- 向いている営業:BtoBハイエンド商材の営業。

ISTP(職人タイプ):問題解決型の即応力が強み
- 特徴:観察力があり、相手に合わせて柔軟に対応。
- 向いている営業:課題解決型の営業、SaaS系。
ISFP(冒険家タイプ):自然体で信頼を勝ち取る
- 特徴:堅苦しさがなく、顧客との距離を自然に縮める。
- 向いている営業:接客営業、ライフスタイル提案型。
INFP(仲介者タイプ):相手に寄り添う誠実営業
- 特徴:顧客の価値観に共感し、じっくり信頼関係を築く。
- 向いている営業:教育・福祉関連の営業。

INTP(論理学者タイプ):知的な切り口で顧客を納得させる
- 特徴:理論と分析を武器にした、説得力のある提案。
- 向いている営業:技術営業、ITソリューション営業。

ESTP(起業家タイプ):瞬発力で案件を動かす突破力
- 特徴:行動力があり、商談の現場で相手の反応を見ながら即対応。
- 向いている営業:新規開拓、フィールドセールス。
ESFP(エンターテイナータイプ):明るさと人懐っこさで心をつかむ
- 特徴:盛り上げ上手で、人とすぐ打ち解ける力がある。
- 向いている営業:不動産、自動車など対面接客型営業。
ENFP(広報者タイプ):熱意と共感で顧客を巻き込む
- 特徴:情熱とアイデアで顧客の期待を超える提案が得意。
- 向いている営業:スタートアップ、広告・企画営業。

ENTP(討論者タイプ):型破りで創造的な提案型営業
- 特徴:提案型営業に強く、顧客の思考を刺激する。
- 向いている営業:コンサル、ベンチャー営業。

ESTJ(幹部タイプ):成果志向でリーダーシップを発揮
- 特徴:組織を動かす力があり、目標達成に貪欲。
- 向いている営業:営業マネージャー、営業部長候補。

ESFJ(領事タイプ):きめ細やかなフォローで高リピート率
- 特徴:気配り力が高く、クライアントからの信頼が厚い。
- 向いている営業:ルート営業、接客営業。

ENFJ(主人公タイプ):周囲を巻き込みながら成果を出す
- 特徴:高い共感力と統率力で、社内外の信頼を集める。
- 向いている営業:チーム営業、教育・人材系営業。

ENTJ(指揮官タイプ):戦略的で数字に強いトップセールス型
- 特徴:意思決定力と計画性に優れ、結果を出す営業。
- 向いている営業:営業戦略立案、新規事業開発。

MBTIを営業チームで活用する3つの方法
MBTIは個人の特性を知るツールにとどまらず、営業チーム全体の生産性・チーム力を底上げする戦略ツールとしても活用できます。
ここでは、実際にMBTIを組織に取り入れる際に有効な3つの視点をご紹介します。
① メンバーの適性に応じた「役割分担」で成果を最大化する
営業組織において「誰にどの役割を任せるか」は、成果に直結する重要な判断です。MBTIのタイプに基づいて適性を見極めれば、人の強みを活かしたチームビルディングが可能になります。
例:新規開拓とフォローアップで異なる適性
営業スタイル | 適性のあるMBTIタイプ | 特徴 |
---|---|---|
新規開拓営業 | ESTP / ENTJ / ENFP | 即断即決、突破力があり、初対面でも臆さず動ける |
ルート営業・関係構築型 | ISFJ / ESFJ / ISFP | 丁寧な対応、信頼関係重視、聞き上手 |
提案型・コンサル営業 | INFJ / INTJ / INTP | 分析思考、課題発見力、論理的な構成力 |
営業リーダーは、タイプごとの特徴を踏まえて業務を割り振ることで、各自のポテンシャルを最大限引き出せます。
② タイプ別の「育成アプローチ」で成長スピードを上げる
同じ営業指導でも、響く言葉や成長するプロセスは人によって異なります。
MBTIタイプに合わせて育成スタイルを調整することで、モチベーションを下げることなく成果に導くことが可能です。
タイプ別マネジメントのヒント
タイプ傾向 | 育成のコツ |
---|---|
Iタイプ(内向型) | 1on1やメッセージでの丁寧なコミュニケーション。突然のロープレよりも準備時間がある形式を好む。 |
Eタイプ(外向型) | 朝礼やフィードバックでの表彰が効果的。競争型のKPI設計が活力になる。 |
Tタイプ(論理型) | 意図や数値的根拠のある指導を重視。定性的な表現には関心を示しにくい。 |
Fタイプ(感情型) | 共感や気遣いある言葉が響く。失敗時には厳しいフィードバックよりも寄り添う姿勢を。 |
指導者自身がタイプを理解し、相手に合わせた“伝え方”を使い分けることで、定着率・成果率ともに向上します。
③ クライアントの性格タイプに応じた「営業トーク」の最適化
MBTIは社内だけでなく、顧客との関係性構築にも応用可能です。
相手の発言・行動・判断のクセを観察すれば、ある程度タイプを予測でき、最も刺さる提案スタイルを選ぶことができます。
例:商談中に見分けられるポイント
観察ポイント | MBTI傾向 | 提案時の注意点 |
---|---|---|
「直感的に話す」「未来志向」 | Nタイプ | 抽象的なビジョンや変化の可能性を強調 |
「具体例を好む」「実績を気にする」 | Sタイプ | 数値・過去データ・導入事例を多用する |
「即決型」「結論を急ぐ」 | Jタイプ | 要点を先に提示、結論先行の話し方 |
「柔軟性が高い」「途中で話がそれる」 | Pタイプ | 質問を挟みながら議論を整理して進行 |
相手のタイプに合わせた説明や資料構成を意識することで、「提案内容は同じでも、伝わり方は大きく変わります」。
MBTIはチームの“共通言語”になる
MBTIを単なる性格診断として終わらせず、営業現場での意思疎通・連携・戦略設計に活用することで、チームは格段に強くなります。
- 「あなたはPタイプだからこの商談は柔軟対応を意識してね」
- 「彼女はFタイプだから、資料に相手視点を意識して作っておこう」
- 「この案件、Jタイプの彼に任せた方が締め切りを守ってくれる」
そんなふうに、“MBTIをベースとした共通言語”でコミュニケーションできれば、人間関係の摩擦を減らしつつ、チームワークを最大化できます。
まとめ:MBTIは営業の武器になる
営業は人と人の信頼構築が勝負の世界。だからこそ、自分自身や相手の性格傾向を知ることが武器になります。
MBTI診断を通じて、次のようなことが実現できます。
- 自分の営業スタイルに合ったやり方が見えてくる
- 苦手だった顧客タイプへの対応力が上がる
- 営業チーム全体の成果が底上げされる
ぜひ自分のタイプを診断したうえで、各タイプ別営業スタイルの詳細記事もチェックしてみてください。