三菱地所リアルエステートサービスの営業で売上アップを実現する実践ガイド

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新人でも成果が出る営業手順を、三菱地所リアルエステートサービスの営業文脈に合わせて再現性高く体系化しました。この記事では案件開拓の設計からヒアリングの型提案書とプレゼンの要点クロージングとフォローの仕組み化までを、今日から実行できる順で解説します。内部情報に依存せず不動産ソリューション営業の一般原則を軸にまとめているため、配属直後でも活用できます。結論のヒントはテクニックよりプロセス設計です。短時間で歩留まりを上げるチェックリスト商談メモのフォーマットも用意します。

目次

営業の全体像とゴール設定

売上は設計で積み上げるものです。三菱地所リアルエステートサービスのような総合不動産ソリューション営業では、案件の規模や関与者が増えるほど迷子になりやすくなります。だからこそプロセスを粒度まで分解し、誰が見ても同じ判断ができる運用を先に決めてしまいます。

パイプラインの段階定義

営業活動を五段階に固定します。見込み抽出、接点化、課題深掘り、提案合意、契約締結。各段階の合格条件を文書で明確化し、温度感や雰囲気では前進とみなさないルールが肝心です。

段階合格条件の目安次の一手代表的な躓き
見込み抽出役職仮説とテーマがメモ化初回打診の送付対象が広すぎる
接点化面談日程と目的の合意ヒアリング実施汎用トークで差別化不足
課題深掘り数値と期日で課題定義解決案の骨子化痛みが定量化できない
提案合意比較軸と評価基準の一致条件交渉の準備スライドが長く要点不明
契約締結稟議と契約条件の整合署名の確定最終条件の先送り

合格条件はチェックリストで判定します。口頭合意のみは未達扱いに統一します。

逆算ゴールの作り方

月次目標は受注金額、成約率、提案件数、商談化率の四つから逆算します。
例として成約率二割で月二件の受注を狙うなら、提案十件、商談化二十五件、接点化五十件が目安です。変換式を手帳に固定し、日次の行動を迷わせないようにします。

毎日追うべき最小指標

新規接点数、提案化率、平均リードタイムの三点に絞ると運用が軽くなります。指標を増やすより改善ループを速く回すことが成果を押し上げます。

会議と報告の型を先に決める

  • 毎朝の十分進捗確認
  • 週次の案件レビュー
  • 月次の失注分析

資料はテンプレに入力するだけの設計にし、可視化までの時間を極小化します。

行動計画テンプレート

期間数字目標行動目標チェックポイント
日次接点五件初回打診テンプレ送付翌日の商談化見込みが一件以上
週次商談十件深掘り質問で定量化提案骨子が三件以上
月次受注二件失注要因の再提案化失注フォローの再接点設定

数字と行動を同一表で管理すると、修正すべき箇所が一目でわかります。

顧客理解を深めるヒアリング術

営業の勝敗はヒアリングの深度で八割決まります。三菱地所リアルエステートサービスのような総合不動産ソリューション営業は、案件に関与する部門が多層で、意思決定のプロセスも長期化しがちです。だからこそ聞く順番と切り口の設計が成果を左右します。

発話比率の黄金律

顧客七割・営業三割を基本にします。顧客が自発的に語り出した内容を相手の言葉で要約して確認するだけで、理解度の信頼が跳ね上がります。

「つまり、現入居テナントの満足度を保ちながら、空室を三か月以内に解消したいということですね」

三段階の質問モデル

ヒアリングは「現状 → 理想 → 障害」で構成します。順番を崩さないことがコツです。

段階目的質問例
現状事実の棚卸し「現在の稼働率と賃料水準のレンジを教えていただけますか」
理想成功イメージの共有「一年後に達成したい指標や状態は何でしょうか」
障害ギャップの特定「理想達成の妨げになっている要因はどこにありますか」

数字で語れる材料が揃えば、後工程の提案が自然に鋭くなります。

定量化のチェック項目

  • 稼働率・空室日数・解約率
  • 平均成約リードタイム
  • 賃料改定の履歴と根拠
  • 意思決定者と稟議フローの所要日数

上記はすべて「数値+期日」で記録します。感覚的な表現はすぐに失効するため避けます。

チームで共有するヒアリングメモの型

項目記載例
会社名・部署・役職株式会社〇〇 施設管理部 部長A様
商談目的空室率改善と運用工数削減の検討
現状数値稼働率82% 空室平均45日 解約率年12%
理想数値半年で稼働率90% 空室平均30日
障害内見導線の弱さと広告在庫の最適化不足
次アクション〇日までに改善案の骨子送付 ミニ実証の打診

フォーマット固定は属人化の解毒剤です。誰が読んでも同じ解像度で共有できます。

「聞けない」を脱するマインドセット

遠慮は不要です。質問しないほうが非礼になる場面が多いのが不動産BtoBの現場です。意図は「詰問」ではなく合意形成のための事実確認。この前提を明示してから質問すると、対話が前に進みます。

反対質問で温度感を測る

クロージングを見据えて、面談の終盤に反対質問を挟みます。
「本日の内容で、社内で反論が出そうなポイントはどこでしょうか」
この一問で、見えない意思決定者の“懸念”を先取りできます。

ヒアリングは“情報収集”ではなく“合意の設計”。この視点で臨むと、会話の質が目に見えて変わります。

提案書とプレゼンで信頼を勝ち取る方法

三菱地所リアルエステートサービスの営業における提案書の役割は、「契約を取るための資料」ではなく「意思決定者を動かす判断ツール」です。
単に情報を並べるだけではなく、“読む人が自分の立場で決断しやすくなる構成”をつくる必要があります。


提案書の三層構造で理解を導く

良い提案書=一貫性のある三層構造でできています。

内容目的
課題層現状の課題と背景の整理「なぜ変える必要があるか」を示す
解決層施策と効果のロジック「どうすれば変えられるか」を示す
成果層導入後のイメージ「変えたらどうなるか」を描く

最初に課題を顧客の言葉で明示することで、「この提案は自社のためのものだ」と思わせることができます。


3ページで本質を伝える構成

経営層や意思決定者は資料をすべて読みません
だからこそ、冒頭の3ページに「全体像・結論・成果イメージ」を収めます。

  1. 1ページ目:提案の結論(「何を提案するのか」)
  2. 2ページ目:課題とその根拠(「なぜそれが必要か」)
  3. 3ページ目:成果シミュレーション(「どう良くなるか」)

この3ページで納得感が生まれれば、その後の詳細資料は読む前から信頼を得られます。


見せ方で変わる「理解速度」

提案書の見た目は営業の信頼度を可視化します。
三菱地所リアルエステートサービスのような大手企業では、視覚設計の品質=ブランド力に直結します。

提案書デザイン三原則

  1. 1スライド1メッセージ
     主張を一枚に一つ。詰め込みすぎない。
  2. 図解優先
     文章よりも構造図、表よりも比較図で「見た瞬間理解」を意識。
  3. 余白を恐れない
     白があることで重要な数字や言葉が浮き上がる。

提案の伝え方(プレゼン)の順番

プレゼン時に最も重要なのは順番とトーンです。
営業の多くは「説明」から始めて失敗します。
正しい順番は以下の通りです。

  1. 目的の再確認:「本日は〇〇の検討方針を整理するために伺いました」
  2. 課題の再認識:「現状の課題を改めて共有させてください」
  3. 提案の方向性:「この課題に対し、こう考えています」
  4. 具体策の提示:「この施策を実行すると、このような成果が見込めます」
  5. 次アクション提案:「まず小規模なテスト導入から始めませんか」

この構成で話すと、顧客が考える順番と営業が話す順番が一致し、納得がスムーズになります。


提案後48時間以内のフォロー

提案の質を決めるのは、フォローの速度です。
48時間以内に「補足資料+感謝メール」を送ると、記憶が新しいうちに再度思い出してもらえます。

件名:ご提案資料の補足と次回お打ち合わせのご案内

〇〇様、先日のご提案のうちROI試算部分を補足いたしました。
来週中に、方向性の再確認をさせていただけますと幸いです。
いつでもご相談ください。

スピード感が信頼感を生む。
営業の世界では「遅い=興味がない」と見なされることを忘れないでください。


提案書で失敗する営業の共通点

  1. 自社説明にページを使いすぎる
     顧客は「あなたの会社」に興味があるのではなく、「自分の課題をどう解決できるか」に興味がある。
  2. 競合比較を避ける
     顧客が判断しづらくなります。比較軸を明示してあげることが誠実さ。
  3. 最後まで具体的な行動提案がない
     「で、次に何をすればいいのか」がわからないと、提案は消えます。

提案は“伝える”ではなく“導く”作業です。
顧客が「この案なら動ける」と思えるまで、構造と順番を磨き込むことが営業の腕の見せどころです。

クロージングとフォローで成果を最大化する

営業の最終局面は、“押す”のではなく“決断を支援する”ことが本質です。
三菱地所リアルエステートサービスの営業では、物件取引・再開発・資産運用・CRE戦略など、意思決定に複数のステークホルダーが関わります。だからこそ、クロージングは心理と構造の両面から設計する必要があります。


決断支援型クロージングのフレーム

営業の役割は「決めさせること」ではなく、「決められるように整理すること」。
次の三段階で進めると、スムーズに合意が取れます。

  1. 意思決定条件を明示する
     →「最終判断のために必要な情報は何でしょうか?」と確認する。
  2. 選択肢を比較形式で提示する
     → A案・B案・C案など、基準ごとに並べて見せる。
  3. 顧客自身に選ばせる構造にする
     → 「どの優先軸を重視されますか?」と誘導する。
比較軸A案(スピード重視)B案(安定重視)C案(バランス)
投資回収期間1.8年2.5年2.2年
想定リスク低中
キャッシュフロー安定
稟議通過見込み

顧客が自分の意思で選んだ感覚を持つことが、決定率を上げる最大要素です。


クロージングで使える心理フレーズ

  • NG:「ご検討いかがですか?」
  • OK:「ご懸念が解消されれば、次のステップに進めそうでしょうか?」
  • OK:「この方向性で社内検討を進めてもよいか、まず仮合意をいただけますか?」

顧客は“はい”と言いづらくても、“仮合意”には前向きになりやすい。
営業は「Yes」ではなく「前進の合意」を取りにいくことがポイントです。


フォロー48時間ルール

提案や商談後48時間以内のフォローは、商談熱を冷まさないための鉄則です。
ただし「ご検討いかがでしょうか?」だけのメールは逆効果。
以下の三点を必ず含めます。

  1. 感謝:「本日は貴重なお時間をありがとうございました」
  2. 補足:「お話しにあった〇〇の部分を資料で追記しました」
  3. 提案:「来週〇日、方針の擦り合わせだけでもお時間いただければ幸いです」

このメールで、再接点のきっかけを“自然に”作り出せます。


失注後のフォロー戦略

失注後の行動が、次の商談を生みます。
「失注は次回提案のデータベース」と捉えましょう。

フェーズ行動目的
失注直後失注理由の確認判断要因を明文化し分析する
1か月後関係維持の連絡競合の進捗・社内変化を把握
半年後再提案の打診状況変化を起点に再接点

このリズムでフォローすると、「自然な再提案」が可能になります。
実際に、半年後フォローから新規案件に再発展するケースは少なくありません。


チームで再現するフォロー設計

営業の成果をチーム単位で再現するには、フォロー履歴の共有ルールが不可欠です。
以下のテンプレートでまとめると効果的です。

顧客名最終面談日失注理由次回接点予定対応者
株式会社〇〇9/12コスト優先で競合採用3/15再打診予定田中
△△不動産8/20稟議で延期1/10再アプローチ佐藤

「誰が」「いつ」「どんな理由で」「次に何をするか」が明確であるほど、チーム全体の営業スピードが加速します。


信頼を積み上げるフォロー姿勢

フォローの最終目的は、契約ではなく信頼の継続です。
三菱地所リアルエステートサービスのような企業の強みは、単発の契約よりも長期のパートナー関係を築ける点にあります。
だからこそ、商談が終わった後こそが「本当の営業の始まり」なのです。

営業は“売る人”ではなく、“寄り添いながら導く人”。
その認識を持つだけで、あなたの行動の質が劇的に変わります。

最新トレンドに学ぶ三菱地所リアルエステートサービス型営業戦略

不動産・CRE・開発ソリューション営業は、2025年以降「提案型から共創型」へ進化しています。
三菱地所リアルエステートサービスのような企業が先導するのは、単なる物件取引ではなく、企業価値と街の価値を同時に上げる営業モデルです。
この章では、今まさに現場で求められている五つの営業トレンドを整理します。


トレンド① データドリブン営業の標準化

営業の属人的な判断から脱し、データに基づく案件選定と提案最適化が加速しています。
不動産・CRE業界では、以下のような指標が日常的に活用されています。

活動領域活用データ目的
案件探索企業保有不動産・賃貸動向・稼働率推移潜在ニーズの発掘
提案設計収益シミュレーション・ROIモデル提案の説得力を数値で補強
商談管理CRMデータ・進捗率・顧客属性分析案件の優先順位を最適化
再提案失注理由データ顧客再アプローチの判断精度を高める

「営業の勘」から「営業の科学」へ。
この転換が組織の営業生産性を大きく変えています。


トレンド② パートナー連携による共創営業

三菱地所リアルエステートサービスが掲げる強みの一つは、グループ連携を前提とした提案体制です。
不動産開発・管理・投資・再生・リーシング・ソリューション支援など、幅広い機能を“顧客課題に合わせて統合”できる点が営業競争力になります。

営業が行うべきは、社内の専門家を巻き込み、プロジェクト全体を設計するハブになることです。

協働先協働目的顧客に対する価値
プロパティマネジメント部門運用効率・稼働率改善安定した賃料収益の確保
建築・設計パートナーリノベーション・改修提案建物価値の再生
金融機関・投資家ファンド化・CRE戦略立案資産の最適化と流動化
グループ他社総合的な都市開発提案事業価値の最大化

営業はその“情報交差点”として、全体最適を俯瞰できる人材であることが求められています。


トレンド③ ESGとサステナブル価値の提案力

現代の不動産営業では、収益性だけでなく社会的価値を提案できるかが評価基準です。
企業や投資家は、「ESG(環境・社会・ガバナンス)」視点を満たす不動産戦略を重視しています。

提案書の中でも、次のような指標を含めると差別化につながります。

ESG項目数値指標提案例
環境(E)省エネ率、CO₂削減量ZEBビル化、再エネ導入
社会(S)雇用創出数、地域活性化指数地域連携施設の企画
ガバナンス(G)コンプライアンス評価透明性の高い開発スキーム

営業がESGを語れるようになると、企業の意思決定層との会話の質が変わる。
これは2025年以降の必須スキルです。


トレンド④ AIと自動化による営業の再構築

AIの導入が本格化しています。
例えば、三菱地所リアルエステートサービスのような大手不動産会社では、以下のような営業支援AIが実用段階に入っています。

  • CRMデータからの商談優先度自動分析
  • 顧客メールの内容をもとにした次アクション提案
  • 過去提案書の自然言語検索による再利用
  • 市場データからの賃料変動予測

これにより、営業担当者は「人間にしかできない対話・信頼構築」に集中できるようになっています。
AIは営業を代替するのではなく、“拡張”するツールとして位置づけられています。


トレンド⑤ 信頼資本の時代

営業が最終的に勝負するのは「信頼」です。
AIもデータも整っている中で、「この人になら任せたい」と思われる人間力こそが最後の差になります。

信頼を生む行動の三原則を改めて整理しておきましょう。

原則内容現場での行動例
一貫性言ったことをやりきる期限・約束の厳守
誠実性できないことを正直に伝える無理な約束をしない
迅速性即レス・即対応問い合わせ当日返信

営業の本質は「スピード × 誠実 × 一貫性」。
この三つを体現できる営業が、どの時代でも成果を出します。


トレンド総括

  • 営業はデータと感性のハイブリッド職種へ進化
  • パートナーを巻き込む設計力が成果を決める
  • ESG・サステナビリティが提案の中核へ
  • AIが業務を効率化し、人は信頼構築に集中
  • 最終的に勝つのは、信頼資本を持つ営業

三菱地所リアルエステートサービス型の営業とは、
「不動産を売る」のではなく「価値を設計する営業」です。
これを理解した瞬間、あなたの提案は一段上のレベルに上がります。

まとめ

ここまで、三菱地所リアルエステートサービスの営業スタイルをモデルにした成果の出る営業構造を体系的に解説しました。
不動産業界の営業で結果を出す本質は、テクニックではなくプロセス設計と信頼構築の習慣化にあります。


本記事の要点整理

  1. プロセスを定義し、数値で管理すること
     曖昧な「感触営業」ではなく、フェーズごとの合格条件で精度を上げる。
  2. ヒアリングを「質問」ではなく「設計」として行うこと
     顧客が自分の課題を言語化できるよう支援する。
  3. 提案書は“情報の羅列”ではなく“意思決定支援ツール”にすること
     3ページで核心を伝える構成を習慣化する。
  4. クロージングは押さずに、決断を支援する構造で導くこと
     比較軸を見せ、顧客が自分で選べる形を整える。
  5. トレンドを読み、営業の武器を時代に合わせてアップデートすること
     データ・AI・ESG・パートナー連携・信頼資本。
     これら五つを自分の営業スタイルに融合させる。

営業は「話す仕事」ではありません。
“相手が決断できる環境を整える仕事”です。
三菱地所リアルエステートサービスのような組織的な営業文化の本質は、個のスキルよりも仕組みと信頼の積み上げにあります。


今日からできることは、まず自分の営業行動を見える化すること。
1週間の行動を可視化するだけで、改善点が必ず浮かび上がります。
数字と仕組みで管理し、信頼とスピードで差をつける。
これが、次の成約を最短でつかむ営業の王道です。

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