新人営業が成果を出すテレアポトーク例と実践テクニック完全ガイド

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「電話してもアポが取れない」「話が続かずすぐ断られる」——新人営業なら誰もが一度はぶつかる壁です。
しかし、テレアポには“型”があります。
その“型”を理解し、トークの流れを論理的に設計することで、アポ率は劇的に変わります。

この記事では、営業経験ゼロからでもすぐに使えるテレアポトーク例を豊富に紹介しながら、実際の商談につなげるための心理テクニックや失敗回避のコツをわかりやすく解説します。
さらに、成果を出しているトップ営業が使う「一言の違いで断られないトーク構成」まで掘り下げていきます。

読了後には、あなたのテレアポスクリプトが「ただの電話」から「成果を生む営業トーク」に変わるでしょう。

目次

テレアポが苦手な新人営業が陥る典型的な失敗

営業の世界では「テレアポが苦手」という声を最も多く聞きます。
ですが実は、苦手意識の原因は“経験不足”ではなく“設計不足”にあるのです。

よくある3つの失敗パターン

失敗パターン内容ありがちな状況
感情任せトークノリや勢いで話してしまい、相手の立場を考えていない「とりあえず元気に話せばなんとかなる!」と考えてしまう
情報過多トーク商品説明が長く、相手が飽きてしまう伝えたいことを詰め込みすぎて「結局何を言いたいの?」と混乱される
弱腰トーク自信がなく、相手に主導権を握られてしまう「すみません、少しお時間よろしいですか?」と始めてすぐ断られる

これらの共通点は「話す前に戦略がない」ことです。
テレアポは“準備8割・実行2割”の仕事
つまり、電話をかける前にどれだけシナリオを構築できるかで結果は決まります。


テレアポを「会話のゲーム」として捉えよう

テレアポを“戦い”や“試練”と考えると、緊張して声が硬くなります。
そこで発想を変え、「相手の反応を読み解く会話ゲーム」だと考えてみてください。
この視点を持つだけで、声のトーン・テンポ・返しの余裕が自然と変わっていきます。

たとえば相手が「今忙しい」と言ったとき、焦って話を続けるのではなく、
「承知しました、ではお忙しくない時間を10秒だけください」と返す。
これだけで主導権が戻ります。

断られた瞬間こそ、チャンスが生まれる瞬間。
このマインドセットが、成果を出す営業の第一歩です。

アポ率が上がるテレアポの基本構成とトーク設計

テレアポの成功率を決めるのは「話し方」ではなく「構成」です。
つまり、トークを“設計図”として組み立てることができれば、誰でも成果を出せます。

テレアポトークの基本構成

テレアポで成果を出している営業は、ほぼ全員が以下の流れを意識しています。

ステップ内容ポイント
① 導入挨拶と自己紹介第一印象で安心感を与える
② 興味喚起相手の関心を引く一言相手の課題に寄せた話題を提示
③ 本題提示用件の説明「何を目的に電話しているか」を明確に伝える
④ 利益提示相手の得になる情報を提示「話を聞く価値がある」と思わせる
⑤ クロージングアポ獲得の提案「○分だけでもご挨拶を」という柔らかい提案

この流れを崩さない限り、会話はスムーズに進みます。
逆に、順序を飛ばしたり混同したりすると、相手の理解が追いつかず即断られてしまいます。


トーク構成の黄金ルール

新人営業が特に覚えるべきは、以下の3つの原則です。

  1. 自分の話より相手の状況を先に聞く
     →「お忙しい中恐れ入ります。いま○○についてお困りのことはありますか?」と質問から入ると信頼されやすい。
  2. 数字・事例を一言添える
     →「同業他社で○割のコスト削減に成功しています」という事実を挟むと説得力が増す。
  3. アポを“お願い”ではなく“提案”として話す
     →「一度ご挨拶させていただければ幸いです」ではなく、「○○の情報を共有する場を5分だけ設けさせてください」と主体的に提案する。

トーク設計のコツ

テレアポのトーク設計は「相手のYESを積み上げる構造」にするのがポイントです。
たとえば、以下のような流れを意識してみてください。

「○○社の△△様でお間違いないでしょうか?」(YES)
「いつも○○をご利用いただいていますね?」(YES)
「実はその○○に関して、最近多くのお客様が見直しをされています」(興味)
「5分だけお話の機会をいただければ、その事例を共有できます」(行動)

このように、小さなYESを重ねていくことで、心理的に断りづらくなり、自然にアポへ誘導できます。

テレアポとは、相手のYESをデザインする営業技術なのです。

新人でも成果が出るテレアポトーク例【業種別実例付き】

ここからは、実際に新人営業でもすぐ使えるテレアポトーク例を紹介します。
単なるスクリプトではなく、「なぜこの言葉が効くのか」まで分解して解説します。


BtoB営業(法人営業)のトーク例

【目的】

企業の担当者に対し、サービスの資料送付または商談アポイントを取る。

【トーク例】

「お世話になっております。株式会社〇〇の△△と申します。
突然のご連絡で恐縮ですが、現在□□のコスト見直しをされている企業様が多く、
その成功事例を簡単に共有させていただきたくお電話しました。
1〜2分だけお時間よろしいでしょうか?」

【ポイント解説】

  • “突然のご連絡で恐縮ですが” という一言で、警戒心を和らげます。
  • “他社も見直している”という社会的証明を使い、興味を引く。
  • “1〜2分だけ”という短い時間指定でハードルを下げる。

この構成は、多くの新人が苦手とする「導入→興味喚起」をスムーズにつなげられる鉄板トークです。


BtoC営業(個人向け営業)のトーク例

【目的】

個人顧客に対し、サービス説明や訪問予約を取る。

【トーク例】

「お電話ありがとうございます。△△保険の〇〇でございます。
ご契約中のお客様に向けて、保障内容の見直しキャンペーンをご案内しております。
このお電話はそのご案内の一環でして、5分ほどお話ししてもよろしいでしょうか?」

【ポイント解説】

  • 「既存顧客への案内」という位置づけで安心感を与える。
  • “ご案内の一環” という言葉が、押し売り感を軽減する。
  • 「よろしいでしょうか?」で一度相手に主導権を渡し、心理的抵抗を下げる。

SaaS・ITサービス営業のトーク例

【目的】

ツール導入検討の担当者に資料説明やデモ提案を行う。

【トーク例】

「株式会社〇〇の営業支援ツールを担当しております△△と申します。
現在、営業活動の効率化を目的に弊社ツールを導入いただく企業が増えておりまして、
同業の□□社様でも成果が出ています。
よろしければ5分ほどで概要をご紹介させていただけませんか?」

【ポイント解説】

  • 「増えております」「成果が出ています」といった社会的証明+ポジティブトーンで興味を喚起。
  • 「概要をご紹介させていただけませんか?」という表現が、自然なアポ誘導になる。
  • 技術的な言葉を使わず、“営業効率化”という共通課題にフォーカスする。

トーク例まとめ表

業種トークの特徴目的成功のカギ
BtoB社会的証明+時間指定興味喚起相手の負担を最小化
BtoC安心感+主導権委譲信頼獲得押し売り感を排除
SaaS成果事例+共通課題提示アポ取得自然な提案トーン

これらのトークは、型に沿えば誰でも再現可能です。
重要なのは、一言一句覚えることではなく、意図を理解して話すこと。
相手が「話を聞いてもいいかも」と思う瞬間を設計できれば、トークの言い回しは多少違っても結果は出ます。

断られにくくなるテレアポ心理テクニック5選

テレアポは「断られること」が前提の仕事です。
しかし、“断られ方”を設計することで“断られにくく”することができます。
ここでは心理学に基づいた、営業の現場ですぐ使えるテクニックを5つ紹介します。


① イエスセット話法

人は、連続して「はい」と答えた後に断りにくくなるという心理があります。
この性質を利用して、冒頭にYESを積み上げていきます。

「○○様でお間違いないでしょうか?」(YES)
「いつも□□をご利用いただいておりますね?」(YES)
「その□□に関して少しだけ情報共有をしております」(YES)

ここで3回YESをもらった状態で「お時間2〜3分だけよろしいですか?」と切り出すと、承諾率が格段に上がります。
これは心理学では「一貫性の原理」と呼ばれ、テレアポでは王道中の王道です。


② バンドワゴン効果

「他の人もやっている」という事実を伝えると、人は安心して受け入れやすくなります。
これを「社会的証明」とも言います。

「同業他社でも最近多くの企業様が導入されています」
「お客様の半数以上がこのタイミングで見直しをされています」

他人の行動を引き合いに出すことで、相手の警戒心をやわらげる効果があります。
ただし、嘘の事例は絶対にNG。 信頼がすべてを台無しにします。


③ フット・イン・ザ・ドア(段階的承諾法)

最初から「商談お願いします」と言うのではなく、小さなお願いを積み上げる方法です。

「資料だけでもお送りしてよろしいでしょうか?」
→「ありがとうございます。では内容をご説明するお時間を少しいただけますか?」

このように、小→中→大の順で承諾を重ねることで、自然とアポに結びつけられます。
「いきなり営業されるのが嫌」という心理を回避できるのです。


④ コンプリメント(称賛話法)

営業で軽視されがちですが、相手を認める言葉は会話の潤滑油です。

「お忙しい中でも丁寧にご対応いただきありがとうございます」
「○○の対応をされているなんて、すごくご熱心ですね」

こうした一言があるだけで、相手の防御反応が緩みます。
ただし、お世辞ではなく“観察に基づいた褒め”がポイントです。


⑤ 時間制限トーク

「今から少しだけ…」というように、話す時間を制限して伝えると、相手の心理的負担が軽くなります。

「1分だけでもお時間いただけますか?」
「30秒だけ概要をお伝えしますので、合わなければすぐ切ってください」

このように言われると、相手は「それくらいならいいか」と思いやすくなります。
しかも短時間で話す前提があるため、営業側も簡潔に伝える意識が強まります。


まとめ:心理テクニックは「相手に気持ちよく断らせない仕組み」

これら5つのテクニックは、どれも相手を“操作”するためのものではありません。
本質は、「相手が断る理由を先に潰す」こと。
つまり、断られないための準備ができているかどうかが、営業の分かれ目です。

テレアポで成果を上げる人は、例外なく心理設計が上手い人なのです。

成果を最大化するためのテレアポ改善術

テレアポで成果を上げるためには、「1本1本の電話を検証する習慣」が欠かせません。
新人営業が最短で成長するための改善ポイントを、実践ステップで解説します。


ステップ① トークの録音・振り返りをルーティン化

自分のトークを録音して聞くことは、最も効果的な改善方法です。
なぜなら、人は自分の声やテンポの“違和感”に気づきにくいからです。

振り返る際は、以下の観点を意識してください。

チェック項目改善の視点
話すスピード早口すぎないか、抑揚はあるか
トーンフレンドリーすぎないか、堅すぎないか
無駄な言葉「あの〜」「えっと〜」などが多くないか
相手の反応どのフレーズで相手が話し始めたかを分析する

こうした細かな修正が、1日10本→20本→50本の成果を生むきっかけになります。


ステップ② スクリプトを「定型」ではなく「柔軟な地図」にする

新人営業がやりがちなミスの一つに、「スクリプトを完コピして棒読みになる」ことがあります。
しかし、スクリプトはあくまで地図のようなもの
現場で起こる変化に対応するためには、以下の考え方を持つことが重要です。

  • 「台本」ではなく「ナビゲーション」として使う
  • 相手の反応を見てトーク順を入れ替える柔軟性を持つ
  • 一言一句覚えるのではなく、目的を理解して話す

この意識を持つだけで、会話が自然になり、アポ率は一気に上がります。


ステップ③ KPIより「再現性」を重視する

多くの営業組織では「アポ率」「架電数」などのKPIが重視されます。
しかし、本当に見るべきは「どのトークが成功を生んだか」です。

以下のような自己データシートを作ると効果的です。

日付架電数接続数アポ取得数成功トーク例改善点
10/1050本30本5件“1分だけでも…”で興味が出たトーンを明るく保つ
10/1145本28本3件“同業他社でも…”が効果的導入が長い
10/1260本40本6件“見直し事例を共有”が刺さった反論対応を強化

数字よりも言葉を分析する営業が伸びる。
これがテレアポの本質的な改善法です。


ステップ④ 成果が出ない時は「仮説→検証→修正」のサイクルを回す

テレアポは、量をこなすだけでは成長しません。
重要なのは、「なぜ取れたのか」「なぜ断られたのか」を仮説ベースで分析することです。

たとえば、

  • 「忙しい」と言われる → トークの導入が長い可能性
  • 「興味ない」と言われる → 利益提示が弱い可能性
  • 「また今度」と言われる → クロージングに曖昧さがある可能性

このように、反応を原因ごとに整理して改善すれば、トークの精度が上がり続けます。


ステップ⑤ フィードバックをもらう環境を作る

新人営業のうちは、自分で気づける限界があります。
だからこそ、上司・先輩・同僚に積極的にトークを聞いてもらいましょう。

「上手い人ほど、自分の営業を客観的に見てもらう回数が多い」
これはトップセールスに共通する特徴です。
特に、同じ内容でも言い回しが違うだけで成果が変わるという事実を体感できれば、成長速度は数倍に跳ね上がります。

まとめ:新人営業でも“トーク設計”で成果は変わる

テレアポは「根性」でも「話術」でもなく、設計と検証の積み重ねで成果が決まります。

この記事で解説したように、

  • 型を理解して構成を組む
  • 心理的テクニックで断られにくくする
  • 自分のトークを検証し続ける

この3つを意識するだけで、アポ率は確実に上がります。

特に新人営業のうちは、1本1本の電話が“経験の宝庫”です。
たとえ断られても、その断り方をデータ化すれば次に活かせる。
テレアポは、挑戦と改善のサイクルを回す“知的スポーツ”なのです。

最後にひとつ。
どんなに上手いトークを覚えても、「伝えたい」という熱量がなければ届きません。
トークの前に、信念を。
信念の前に、相手へのリスペクトを。
それさえあれば、あなたのテレアポは今日から確実に進化します。

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